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 ソフトバンクの中村晃(34)にとってプロ17年目の今季は難しいシーズンだった。

 「自分の成績は良くなかったけど、チームは優勝できた。それが何よりも大切だと思う」。

 10月4日、レギュラーシーズン全日程を終えたベテランは静かに振り返った。

 昨オフに西武から山川穂高(32)がフリーエージェントで加入。長年、チームを支えてきた中村晃が「控え」に回る形になった。

 中村晃は2020年から4年連続で一塁手のゴールデングラブ賞に輝いた名手だ。しかし、3年連続でリーグ優勝から遠ざかったチームは、打線の核となる「右の大砲」を必要としていた。

 背番号7の左打者は、慣れない代打での起用が増えた。昨季までの16年間で代打起用は計42回しかなかったが、今季は70回を数えた。

 「1打席しかないから、最初…

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